通常、延々としている残業を切り上げて帰宅する場合、僕は残ることのメリットと、早く帰りたい理由を比較した上で、何かをあきらめたり切り捨てたり苦渋の選択をした上で帰宅しています。そして帰る時にはもう心を切り替えて、「わあ、ようやく飲みに行ける」とか「今日は休むぞー」とかの気分で頭の中をいっぱいにして帰って行きます。
10月22日、線路陥没のため埼京線が全線でダイヤ乱れ…。
21時半頃に大崎駅に行ったら、そんなアナウンスをしていました。とたんに、浮かれた気分は消し飛び、仕事を切り捨てて帰ったことに対する後悔で、視界がうるんで来ます。それでもなんとか抵抗しようと、かわりに走ってきた湘南新宿ラインに飛び乗るものの、なかなか動き出さず、道中は牛の歩み、新宿を前にして数十分停止。更にそこから乗り換えを余儀なくされて、乗車率数100%の埼京線に乗って再び牛の歩みの中を地元駅へ。当然、早く帰ったアドバンテージなんてどっかに消えています。後には、切り捨てられた仕事の記憶だけが重くのしかかり…。
電車がとてつもなく遅れたんだから、せめて駅員が改札前に出迎えて頭を下げるくらいしたら?という気持ちも沸き起こり、真剣に埼京線を今後使うことへの迷いが生じました。少なくとも、比較にならないくらい京浜東北線はアクシデントに対する復旧能力が高いし。
とりあえず、自分が自由にできるはずだった週末の時間と、週末に搾り出した残り少ないエネルギーを返してください。